被害者の過失割合が大きい死亡事故で自賠責保険の被害者請求を利用して1750万円を獲得した事案

保険会社提示額 最終獲得額
0万円 1750万円

ご相談内容

被害者 60代無職業男性
事案 死亡事故
獲得金額 1750万円

60代男性が早朝に対面赤信号を無視して自転車で横断歩道を走行中、左方から対面青信号に従い交差点に進入してきた普通乗用自動車に衝突され、脳挫傷等により死亡した事件。被害者には配偶者、子はなく、兄弟姉妹らが相続人となりました。

相続人らは、相手方の保険会社から、本件では被害者の信号無視という過失が大きく、その過失割合は80%、損害賠償金として支払う額は200万円~300万円程度である、と言われました。

そこで、相続人らは当事務所に相談に訪れました。

サポートの流れ

まず事故状況を踏まえると、本件の基本的な過失割合について、被害者が80%に対し加害者が20%となります。

したがって、相手方保険会社の過失割合に関する主張は正しいように思われます。

しかし、被害者は高齢者(65歳以上)に該当していました。この場合、過失割合は10%修正され、被害者の過失割合 は10%減少します。

つまり、被害者の過失割合が70%に対し加害者の過失割合が30%となります。

また、相手方の保険会社から示談金として損害賠償金を受領する場合、損害の総額から被害者の過失割合70%を控除した残金のみの支払いとなります。

しかし、自賠責保険金では、被害者の過失割合が70%未満の場合、自賠責保険の損害額から減額されず、被害者の過失割合が70%以上80%未満の場合でも、20%減額されるのみです。

解決内容

このように、本件では自賠責保険の制度を利用した方がより高額の損害賠償金を獲得することができます。

そこで、本件では自賠責保険の制度を利用することとし、相手方の自賠責保険会に対し、被害者請求を行いました。

その結果、本件の自賠責保険金として1750万円を獲得することができました。

所感(担当弁護士より)

交通事故の被害に遭い、相手方の保険会社の交渉することとなった場合、被害者と加害者とは双方の利害が対立する関係にある以上、相手方保険会社が被害者にとって有利な方法を助言してくれることはありません。被害者が自ら対応しなければならない状況に置かれます。

しかし、交通事故の被害に遭って動揺している被害者が専門手知識を駆使して適切に対応することは困難です。このようなときのために弁護士が存在するのです。

本件のように専門的知識の有無によって結果が大きく異なります。

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