事故による怪我治療に健康保険は使えるのか?

事故による怪我治療について、費用を一旦被害者が立て替えて支払い、後から立て替え分を加害者に対して請求するというケースがあります。
このような場合、健康保険を使って治療を受けることはできるのでしょうか。

ここでは、健康保険の利用可否とその根拠について解説します。

健康保険を使った事故起因の怪我治療は法律で認められている

加害者側が任意保険に加入していた場合は、「一括対応」という仕組みにより保険会社が治療費を負担するため、被害者は治療費を支払う必要がなくなりますが、それ以外の多くのケースでは被害者が治療費を一旦自己負担することになり、示談交渉の段階で治療費の総額を加害者に請求することになります。

なお、被害者が一旦立て替え払いを行うことになった場合、健康保険を使って治療を受けられることが法律で認められています。

病院で健康保険が使えないという話も度々耳にしますが、その理由として、「労災適用になる業務中の事故だった」「無免許や飲酒状態で運転中だった」「第三者により怪我を負わされた」の3点が挙げられるため、健康保険での治療を拒否する病院としては「第三者に怪我を負わされた」ケースと判断している可能性もあります。

ただし、昭和43年には旧厚生省が、平成23年には厚生労働省が、交通事故による怪我治療に健康保険が使える旨をそれぞれ公表していることから、何ら問題ないものであることがわかります。

このことから、被害者は病院で健康保険による治療を受けたい旨を申し出ればよく、病院としても保険適用として治療を行う必要があります。

事故による健康保険使用手続きの手順

事故起因の怪我を健康保険で治療する際、病院と保険者に対して手続きを行います。

病院に申し出る

病院に対し、交通事故によって負った怪我を健康保険で治療したい旨を明確に伝え、保険証を呈示します。

保険者(加入健康保険)に書類を提出する

国民健康保険や社会保険等、加入する保険者に対して必要書類を提出します。中でも重要なのは「第三者行為による傷病届」であり、これによって保険者は加害者に対して治療費を請求することができるようになります。

その他の提出書類としては、事故発生状況報告書・負傷原因報告書・交通事故証明書・念書の他、加害者の協力が得られる場合は損害賠償金納付確約書を用意します。

書類の準備には若干の時間がかかるため、まずは病院と保険者に対し保険治療を行う意思を明らかにした上で、落ち着いて書類を揃え提出すれば大丈夫です。

健康保険を使うべきケース

相手方保険会社に治療費を支払ってもらうまでの暫定的な対応として健康保険を利用できる他、以下のようなケースでは特に保険使用のメリットが高いと言われています。

被害者側の過失割合が大きい場合

事故の当事者はそれぞれの落ち度の割合に従って治療費を負担することになります。
従って、被害者自身の過失が大きい場合、自己負担すべき治療費も増えてしまうことから、健康保険を利用して費用負担を抑える工夫が必要になります。

健康保険を利用した場合の治療費は自由診療の半分程度であるため、かなりの負担減に繋がります。

相手が自賠責保険にしか加入していない場合

相手が任意保険に未加入である場合、自賠責保険の上限額を超えた分を支払ってもらえる可能性が非常に低くなるため、被害者としては自賠責保険をうまく活用する必要があります。

健康保険を使わないで治療を受けた場合、治療費は高額になりますから、自賠責の限度額120万円を使い切ってしまうことも考えられます。

しかし、保険診療を受ければ治療費分が抑えられ、休業損害や慰謝料等に充てる分が生まれるので、自賠責の限度額を十分に活用することができるようになります。

治療費打ち切りに遭った場合

相手方任意保険会社による治療費打ち切りに遭った場合、保険診療に切り替えることで継続的な治療が可能になります。

十分な慰謝料額を得るためには十分な通院期間が必要であることを考えると、保険診療に切り替えるメリットは非常に大きく、また、時間をかけた治療や検査の実施は後遺障害等級を獲得する上でも大変重要な要素となってきます。

健康保険に切り替えて治療継続した場合、その正当性が認められれば慰謝料増額の理由にもなることから、戦略的な思考のもとに保険を活用すればより有利な結果に繋がりやすくなると言えます。

健康保険を賢く利用するには弁護士に相談するのがベスト

うまく利用すれば保険治療はとてもメリットの大きい方法となるのですが、加害者の出方や被害者の過失割合、また今後の後遺障害等級申請まで見据えて行動することは決して簡単ではありません。

また、保険治療を受けるために必要な各種の書類を収集することも、治療中の身では困難を伴いやすいと言えます。

弁護士に依頼すれば、必要書類の準備はもちろんのこと、自賠責保険の活用や賠償金への影響まで見通したアドバイスを受けられますし、被害者としても専門的分野を任せられる大きな安心感を得られます。

落ち着いてじっくり治療に専念するためにも、交通事故問題の経験豊富な当事務所までぜひご相談ください。

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